振り向かなくても いいように
あなたの前を 歩いた日よ

くずかごの 場所だけ変えて
生まれて最初の ため息ついた


  もくもくと わたぼこり   部屋の隅に 固まると
    それは 空に もくもくと   蒼い海と 重なっていく 雲ね



忘れもの だと   テープを 渡そう
目を閉じて
その こめかみに キスしよう
じゃあ と 離れぎわに

おみやげ の まちがいと     笑って

泣き顔にも もう振り向かないよ

重い腰の 居心地は

小さいイスの いつもの場所








 最初の 曲を

 練習してから 贈ろう

 近寄れたなら 頬骨に キスして

 急がなきゃね 別れのときよ

 つき離した 背中で

 寂しい と     笑って



近づき過ぎて いた頃も
哀しく 哀しく 知っていた

どうでも こうでも よくなったときだけ
わかってた

じかに 届くと 思ってた
それでも 淋しく 感じてた


視線を 一緒に そらす あなたは
とうに 気づいていたのかな

離ればなれに 切り離すのよね
あなたの約束 確かめるため

はっきりと あなたの 心と
くっきりと わたしの 心を

いつも いつも 言えたのに
いつも みつめて 欲しかったと

いつだって 二人のことを

抱きしめて いられる 時の ことを



 


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