下弦に舟を 浮かべた 9月が
かみなり雨に 打たれたとしても

遥か彼方 砂漠の岸辺に
毅然と 高く 高く 
ひとつの竜巻が 産ぶ声をあげる

     駆けて来た 新しい子どもは
     抱かれることが とても上手

     怖かったのは こんな気持ちだった、、、

ああ 大安の 最期の記念日たちが
入道雲の 道連れに してもらえますように

     どこかの国の 波打ち際に
     手紙のしぶきが 舞い上がり
     笑顔の似合う 新しい親友は
     料理が上手い人と 決めてるの

   怖かったのは こんな気持ちだった

   飛んでもいいよ と 空が言う
   怖かったから こんなに 大きいことだった

   羽根をひろげた 背中になる
   飛んで来いよ と 空が言う

とうとう 別れを告げる わたし
とうとう 許される わたし

生か死の 恐れに 怯えずに
生と死との 畏れを 抱きしめて

勇断の
腕を伸ばした わたしのことを
すっと 見守っていてくれた
あの いつか生まれた わたしに会いに

今 始まった 旅から また

歩いていく


いつか この手で 砕く ”自由”は いらない

いつか この足で 立つ
いつか この手で 砕く

自由のままで
自由のもとに
自由という名で

いつか 砕く ”自由”など いらない


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