光明の自在なランプ

手元だけをただ明るく

おぼつか無い足取りの

穂先をほのかに照らして

彼方から来訪した微熱

胸骨を打ち立つ鳥肌

迎え入れるに値する再会

黄金色の光は柔らかく

心細い厚さの虹線が

胸隅に湧き起つ彩色

乞うたからではない

必要に駈られたから


すれたがうと交わる眼差し

バニラ色の光は可憐でなお

君の返答後ろ姿を

持ち崩させはしない叩盤

想い出というもの

一瞬見えた水平線に

振り返りながら落日する














 by   metoeruri  2012 / 02/ 15 /