床底に埋もれていく音のする
部屋は南向きな唄とくすぐる

月無い
月無い

僕持ち上げられない重力に従い
汐は未知足らぬ波退きと張り合う

脱ぎ散らかった抜け殻だけが
救いの片集め欲しがって鳴る

循環するカーテンから覗く顔
鼻先で前向きな輩を跳ねつける

君無い
君無い

会いたくなんて

ない

誰も彼も居やしないこの世界では
いつの間にか朝だけが挨拶を寄こす

言わ無い
言わ無い

届か無い
交わさ無い

最後の所は

唄わ無い

たとえ今さら君に乞われても



わからないだろう永遠にだろう

なんて上向きな空っ空なんだろう

尽き無い
尽き無い

不惑の夢自身が夢に成れる

自由に勝った僕だけが















 by   mito-rino  2011 / 12/ 05 /