とうとう此処に戻って来てしまった

あなたの腕に触った時を思い出した
どうしてだったのか忘れてしまった

でも今はわかる

どうしてあなたは覚えていてくれたのか
わたしの元を辿りそして離れて行った

花束という形

眠りを含めて永遠と願うのなら

なぜ

飛ぶように駆け着けたこともあった
何時間も灯りの点くのを待ったことも

まるで何処まで向かっているのかどうかも

あなたの巣に吸い込まれるように春を越し
振り切る手を翼に替える冬の経つのも過ぎ

そしてあなたは諦めてしまったのでしょう
わたしの元から消える覚悟を呈して言った

沈黙という結実

別れを迎えて幸福に従うのなら

なぜ

公正の天秤が保てぬ平衡

献心の拘束が揺るがぬ要塞

いたるところに散りばめられた
地雷を踏まずに避けてもならない

真紅の色を張った液体

痛められて知った液体

生かされたうえ限り与えられたのなら

なぜ

なぜ

今はわからない

どんなに考えても

あなたの声すら聞こえて

来ない

I can't begin all over

again

again















 by   mito-rino  2011 / 12/ 01 /