急がないでいい
靴を履き忘れるほど

そう遠くないはず
駈けていきたいけれど

気まぐれでなく
蜜を食んで飛び交う鳥なら

なぜ
眠り続ける季節が来るというのに

なぜ
見映えては消える虹だというのに

生きざまは素直で美しい
刃向かわない柔らかな瞳

求めていた青さの花を育てる
夢に見た橋の下で寄り添う

君が差し伸べた手に背かぬ
わたしを抱き寄せるその手

ともに道を向こう側に渡る

気をつけてね と
足元の割れたガラスに

気づいてくれた
君を忘れない

忘れない
















 by   mito-rino  2011 / 11/ 13 /