小声でひっそりと唄っていたね
乾いた涙そっと濡れたりしたね

想い出になるなんて思ってもみずに

約束のない永遠を灯していたね
転がる時間に身を焦がしていたし

川の流れるままにして見ていたから

岩にぶつかって別れるなんて
思いもよらなかったね

そこにあるものが目に入らない
ここにある様に追いつけないで

遠回りの一走りは
息が切れるまで続いていたね

温まった身体をさらに寄せ合って
燃え落とされて消えていくなんて

化石のように誰にも知られずに
地底で生まれて隠れていくなんて

柔く細かく千切れてしまっても
僕の想いは僕のままに残る

高く気化して上っていってしまっても
僕の想いは僕のところに降る

たとえ受け付けてもらえなくても

僕の想いはたちまち
失くなるものにはならないで

誰の手にも渡らない
僕のためにここにある

ずっしりと重く
僕の心にずっとそのままある











 by   metoeruri  2012 / 11/ 09 /