打ち建てた壁だもの
花弁のように砕かし
捨て台詞に拾われながら
地平線に低く伸びる愛情

あまりの新しさは目障り
慣れ親しんだ丘に帰りたい

上りつめた坂は下り坂


ケミカルに闘う中性と
はじけ遭う瞬間に出遅れて
選んだドレスを指で撫で
虚ろに割れた鏡に巻かれる

意外性のない点と点は
別の線で交わることはない

途方に暮れる夢はもう過去

あまりの新しさは奇妙に
古めかしいサークルの芯

上りつめた坂はいつも下る

ケミカルに通わす中性の
電流石火 一輪の花

止まらない
帰らせて

生まれた自分に帰るだけ

導かれて
帰らせて

引き寄せてみた弓を凌ぐ

呼び戻す声を絞る君は

決して逆えられない階段

くぐり続ける傷口で焼ける

分け入れる事で永遠を去る

君と

赤道











 by   metoeruri  2012 / 05/ 21 /