アイロンかけした ブラウス
そで 通すことなく また よれて
あと半年 ハンガーに
ぶらさがっているのかな
眠りこけて あてもなく
人疲れして やるかたなく
筆無精になっている
あの子の 部屋
テープを流してみ
しぶしぶ リズムを取ってみたり
ギターをはじいて みたいな と
埃 にらんで ぼんやりしてる
隣近所は 夕げの支度
几帳面な 手前があるので
思い切っても どだい無理
そんな 彼女の部屋
窓一枚 向こうの世界のことは
調べなくても 解かってる
もう 知らなくても
よくなっている
目を また閉じて
窓の奥で ぽっかりにじむ
小さい 部屋
さっきまでの 夢は まぼろし、、、
彼は
何を 幻 と
さよなら したのだろう、、、
会って
確かめたいことが あって
出かけて行って
聞いてみたいことが ある
今日も そんな
彼女の 部屋
くしゃみを ひとつ
また ひとつ
りんごを かじって
みたくなり
幻の 夢と 彼女の夢は
ガブリ ガブリと
ガブリ ガブリと
またたいた
夜もあとずさり
またたいた