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行き着いた穴をくぐる
砂の天井が落ちて来る
ダイヤの形をした水溜まりをまたいでいくと
しない音の向こうから誰かが近づいて来る
落ちたと思ったのは涙だった
僕は空の真下から掬い上げられ
海が戸惑ってから波を振り向けた
やましい言い訳を携え
無色の鎧を剥が従え
君は夕暮れまでそうやって独り浜辺にて
人形を立てたり倒したりして陽に焼ける
二の足を踏んでから僕らは
乾き始めるアーチをくぐる
崩れていく姿をした幻だった
僕は栓を緩めながらしっかりと閉めて
滲んだ潮の味に確かな別れを告げる
まばゆい夢柱を建て構え
化石の模様が綺麗に光る
君は帳が降りるまでそうして独り脚を浸けて
首筋や胸板に香りを巻いて僕を寝かせる
ともに墜ちて来た空を見上げて
ともに潜って来た海を絡めて
僕らは毛布を被ったような世界に二人
たまゆらな温みに包まれてから死のう
声にしたら壊れる世界
黙ったままこの涙を飲もう
たちまちに壊れる世界
寄り添ってあの月に看取ろう
ひとつになれるのならひとつに
この世界にたったひとつに
事にできない切ない世界
焦げ尽き合って新月になろう
そしてまた生まれて来たから
あの月夜の月この世でひとつ
とても綺麗だあまりにも綺麗で
僕らは初めてため息を発する
僕らは初めて僕らの声を聞く
by metoeruri 2012 / 12/ 16 /