淡く渋る
夜月が研いでいく

あらわになっても
息で飲み込む

吐けるものなら
空を撃ち落とす

消し去ろうにも
おぼろに僕を囲う

わだかまりなく
君に会える日が

もどかしく
夜月は霞ませていく

削ぎ澄ませば
にわかに海風が匂う

人波を追い越し

曲がれない交差点

千石橋を渡る







 by   mito-rino  2011 / 09/ 08/