多くを語りたくはなくなります

ただこうしてあなたをみつめていたい

けれど、ほとばしる感情が溢れ
語りたくてたまらなくなる矛盾が
わたしを次第に充満させていく時

それが永遠だとは決して思いません

目が覚めたら、理由がわからなくなり
言い訳がましく瞬間移動を願い
消してしまいたい過去のように

あなたを扱ってしまう不安の怖さ

背中合わせにみつめ合えるならどうだろう

ただ黙って同じ想いを抱えてみたい

けれど、むさぼるように関心が高まり
思わず振り返ってみたくなる衝動が
わたしを自堕落に変えていく時

それが成熟と言っていいのかわかりません

心が冴え渡ったら、幻が現実を凌駕して
開き直った態度で堅くいだき合ったまま
取り戻した若さを苦みつぶすように

分かち合えないと分かった痛みの鋭さ

二人ではなく一人きりだと知ったらどうだろう

それが永遠に続くものだと信じ

それが永遠だと勇気なのだろうか


これがあなたを愛した時のわたしの

あからさまな一度だけの試練なのです








 by   mito-rino  2011 / 03/ 31/